2017年8月14日月曜日

第30回下鴨納涼古本まつり

『第30回下鴨納涼古本まつり』リポート

 2017年8月13日、京都下鴨神社で開催されている、第30回下鴨納涼古本まつりに行ってきました。

 今回はなぜか、看板がありませんでした。去年の場所にも無かったような……。

日曜日ということもあってか、なかなかの人出

今日は曇りがちで日差しも弱く、糺の森の木陰のおかげで、意外に暑くなかったです

 参加店の数は、去年と同じくらい?

会場の直ぐ側の森。


「瀬見の小川」の近くは、空気もひんやりしてました。今年初めて鯉が泳いでいることに気づきました。
 出掛けたあとで、サングラスと虫除けを忘れたことに気づきました。曇っていたのでサングラスはいらなかったんですが、夏の古本市は虫除けが必需品。蚊取り線香を焚いている店もありますが、基本は自己防衛。虫除けリングや、携帯式虫除けを持っている人が多かったです。

今回の戦利品はこちら。SF5冊、ホラー4冊。

 SFマガジンは1970年7月号。トム・ゴドウィン「発明の母」、ダニエル・F・ガロイ「おとり」が収録されている号。
「輪廻の蛇」(ハヤカワ文庫SF)は、ロバート・A・ハインラインの短編集。「かれら」と言う作品が読みたかった。
「分解された男」(創元推理文庫)は、アルフレッド・ベスターのヒューゴー賞受賞作。
「ピー・アイ・マン」(創元推理文庫)も、アルフレッド・ベスターの短編集。
「年間SF傑作選5」(創元推理文庫)は、ジュディス・メリル編のSFアンソロジー。キット・リードの「オートマチックの虎」という作品のタイトルが気になって購入しました。

「カルト映画館*ホラー」(現代教養文庫)は、永田よしのり編のカルト映画のガイドブック的なもの。
「恐怖のハロウィーン」(徳間文庫)は、アイザック・アシモフ編の「ハロウィーン」テーマのアンソロジーです。
「妖魔の宴 ドラキュラ編2」(竹書房文庫)は菊地秀行監修の「ドラキュラ」アンソロジー。
「サンテリア」(創元推理文庫)は、ニコラス・コンデ著のホラー小説。ヴードゥ教がテーマらしい。

 今年は曇っていたので雨の心配もしたのですが、降られることもなく、暑さもそれほどでもなかったので良かったです。
 バスはやっぱり混むので、タクシーの利用を本気で考えています。
 下鴨納涼古本まつりは、16日の水曜日まで開催されているので、興味のある方は行ってみられたらどうでしょうか。……バスは混みますが……。
 






2017年8月11日金曜日

『まったく、何でも知ってるエイリアン』感想

『まったく、何でも知ってるエイリアン』
ジョージ・アレック・エフィンジャー著/黒丸尚訳
早川書房SFマガジン1985年4月号収録

 あらすじ・・・アメリカ合衆国大統領である「私」のもとに、国務長官から「エイリアンが来ました」との報告が来た。 ヌープと名乗る彼らは友好的で、様々なアドヴァイスをくれた。星間航行を可能にした彼らの高度な技術を得ようと地球人たちも友好的に接するが、ヌープたちには一つ欠点があった。あまりにも、おせっかいすぎるのだ……。

 ……これも一種の「侵略ものSF」になるんでしょうか? ヌープにはそんな気はないのでしょうが……。
 ベートーベンの最高傑作は「第九」ではなく「ピアノ協奏曲第五番変ホ長調」。それすらも最高ではなく、人類の最高傑作は「映画ベン・ハーの音楽」。最も美しい花は「タチアオイ」。最高のアメリカ大統領は「ジェームズ・K・ポーク」。こんな具合に意見を押し付けられ、最高の投資先、料理に合うワイン、付き合っている二人の女性どちらと結婚すべきか、などなど……様々な「アドヴァイス」をされれば、たとえ友好的なエイリアンでも鬱陶しくなるでしょう。
 ラストもほのぼのしてるのか皮肉なのか、ちょっと変わった読後感でした。

 作者のジョージ・アレック・エフィンジャーは1947年生まれのアメリカ人作家です。代表作は『重力が衰えるとき』(ハヤカワ文庫SF)でしょうか。ハードボイルドな作風というイメージがあったので、この作品は意外な印象でした。

 8月11日から下鴨納涼古本まつりが始まります。13日に行く予定(雨が降ったら断念)ですので、またSFマガジンを探してみるつもりです。