2015年4月23日木曜日

『殺戮の野獣館』 感想

『殺戮の野獣館』 リチャード・レイモン著/大森望訳
                      扶桑社ミステリー 初版1997年5月30日

「初っ端からこれかっ!」と思った方は通です。

 あらすじ・・・二十世紀初頭に建てられて以来、怪物による殺人が絶えない通称「野獣館」 子供の頃、怪物に友人を殺されたラリー・メイウッドは、野獣館でまた殺人が起きたことを知り、復讐のため凄腕の兵士ジャッジメント・ラッカーを雇い、野獣館へ向かった。
 ダナ・ヘイズは、変態で殺人鬼の元夫ロイから我が身と娘のサンディを守るため逃亡。その果てに、野獣館にたどり着く。
 ダナの元夫ロイは、行く先々で殺人を繰り返しながら、元妻と娘を追い、野獣館へとたどり着く。

 B級ホラー映画路線まっしぐらな設定とストーリー。凶暴なモンスター、凄腕のヒーロー、薄幸のヒロイン、鬼畜な悪人。ありきたりといえばありきたりですが、スピード感もあって、なかなか面白く読めました。
 ただ、本の裏表紙にも書いてあるのですが、結末が衝撃的過ぎて万人にはお勧めできないんですよね……(私は「あれ、なんか読み間違えたか?」と思って、数ページ読み返しちゃったほどです)。
 作者はスプラッターパンクの旗手とも呼ばれた人で、エログロバイオレンス満載な所も万人向けではないですね。

 ともあれ、全体的には出来も良く、評価も高かったようで、続編が何作か作られています(日本では第二作の「逆襲の野獣館」しか出てませんが)。
 スプラッター好き、鬼畜好きな方にはお勧めです。

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