2015年10月30日金曜日

半年が過ぎました

 ブログを始めて半年が過ぎました。

 未だにbloggerの使い方が、よく分かっていません。フォントが違ったり、レイアウトが崩れているのはそのせいです。もっと勉強しないといけませんね。
 半年経つのに記事の数が30に満たないのは問題ですね。まあ、週一更新と考えると、頑張っている方ですかね? もっと定期的に更新できるといいのですが……。
 ネットでbloggerの事をもっと調べて、充実したものにしたいです。あと、出来るだけ読みやすいブログにしたいです。
 統計を見ると、「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」がダントツで読まれています。確かに名作ですが、ほぼ二日おきくらいに一度は読まれているようです。Googleで調べてみたら、このブログが結構上位に表示されていました。特に検索順位を上げる努力はしてないのですが。Wikipediaより上位に表示されていたのには笑いましたが。
 あと、私はFirefox使いなので、このブログもFirefoxで書いています。なので、Firefox以外のブラウザで見ると、レイアウトが崩れているかもしれません。Googleのブログサービスを使っておいて、Chromeを使っていないなんて……、Googleに喧嘩売ってるわけじゃないですよ?!
 
 ネット環境の引っ越し、終わりました。これまではWimax(シングル)だったのですが、J:comのケーブルテレビのインターネット(120Mコース)にしました。ネットでの評判は散々だったんですが、TVと電話をすでに契約していたので、モデムを取り付けるだけの簡単工事で済むので、J:comにしました。調べたらeo光も簡単な工事で済むみたいでしたが……、不満を感じたら乗り換えましょうかね? 今のところ特に不満はありませんが。速度も無線LANで16~18Mbpsくらい出てますし(USENのスピードテストです)。Wimaxの頃、理論値最高40Mbpsの所、2~4Mbpsが平均でしたから(調子がいいと5~6Mbps)、三倍したらこれぐらいでしょう。あとは回線が安定して繋がり続けてくれればいいのですが。とりあえずは年末まで様子見します。

 こんな半年かけてようやく300PVに届くような過疎ブログですが、これからも続けていきたいです。  

『海外SFショート・ショート秀作選』感想

『海外SFショート・ショート秀作選』
アイザック・アシモフ編/風見潤訳
集英社文庫コバルトシリーズ  初版1983年10月15日

 収録作
「ホーム・チーム・アドヴァンテージ」ジャック・C・ホールドマン二世
「コイン・ランドリィの一夜」ジェイン・ロバーツ
「闘技場にて」ブライアン・W・オールディス
「ひながた」フレドリック・ブラウン
「百獣の王」フィリップ・ホセ・ファーマー
「みなさん、お静かに!」アーサー・C・クラーク
「武器」フレドリック・ブラウン
「ヴォン・グームの手」ヴィクター・コントスキ
「プロトタフ」キース・ローマー
「セールスマンの厄日」フリッツライバー
「回答」フレドリック・ブラウン
「幽霊自動車」デヴィッド・メイスン
「九十億の神の御名」アーサー・C・クラーク
「車輪」ジョン・ウィンダム
「優しく雨ぞ降りしきる」レイ・ブラッドベリ
「女神の首」ジョゼフ・バーガー
「”地球よ、おまえをわすれたら……”」アーサー・C・クラーク

 ブラウンとクラークが三作づつ選ばれてます。フレドリック・ブラウンは、短編の名手と知られていますから当然ですね。「ひながた」は、ティプトリーの「ラセンウジバエ解決法」と似たコンセプトの作品に思いました。最後の一行にある「オチ」がいいですね。
 アーサー・C・クラークも、日本で多くの短編集が出版されています。三作の中では、「みなさん、お静かに!」が面白かったです。

 ブラッドベリの「優しく雨ぞ降りしきる」は、連作短編集「火星年代記」の中の一編。「火星年代記」もいい作品が沢山収録されています。

「ヴォン・グームの手」「幽霊自動車」「女神の首」の三人の作者については、よくわからないそうです。ただ、三作ともなかなか面白い話です。特に「ヴォン・グームの手」と「幽霊自動車」は、ホラーっぽい雰囲気があって好みの作品です。

「ホーム・チーム・アドヴァンテージ」の作者ジャック・C・ホールドマン二世は、SF作家のジョー・ホールドマンのお兄さんだそうです。野球の試合で負けた地球人が、アルクトゥールス人に食べられることになるという、なかなか悪趣味な話です。

 ショートショートのアンソロジーということで、作品ごとではなく一冊まるごとの感想になりました。コバルトシリーズって、昔は少女小説だけじゃなく、こういうアンソロジーも出してたんですね。今でも出してくれませんかねぇ?

2015年10月12日月曜日

天神さんの古本まつり・第十五回四天王寺秋の大古本祭リポート

『天神さんの古本まつり・第十五回四天王寺秋の大古本祭』リポート

 2015年10月11日、 天神さんの古本まつりと、第十五回四天王寺秋の大古本祭に行ってきました。この2つの古本市は毎年日程がかぶる上に、休みがこの日しかなかったので、両方行ってみることにしました。


  まずは天満天神繁昌亭の直ぐ側にある、大阪天満宮に。最寄り駅は大阪地下鉄堺筋線、南森町駅です。
 天気は生憎の曇り。雨がぱらつく事もありましたが、なんとかもってくれました。
 四天王寺と比べると規模は小さいですが、それでも20店ほどが出店していました。会計は各店毎にする形式。
 百均コーナーも有り、なかなかの人出でした。

 次は地下鉄谷町線に乗り、四天王寺前夕陽ケ丘駅へ。徒歩数分で四天王寺着。
 今年の春よりテントの数が減っているような気が……。
 以前はお好み焼きの屋台があったのですが、最近は見ません。やっぱり鳩が多いからですかね?
 こちらもなかなかの人出。ちんどん屋さんが宣伝に回ってました(曲は何故か「いとしのエリー」でしたが)。
 五重塔は耐震改修工事中でした。

 今回の戦利品はこちら。
 2ヶ所回って9冊は少なめ。近々ネット環境の引っ越しを予定しているので、出費は出来る限り抑えました。
 天神さんで買ったのは6冊。四天王寺では3冊。
「火星航路SOS」(ハヤカワ文庫SF)は、E・E・スミスのスペースオペラ。
 R・ゼラズニイ&F・セイバーヘーゲン著「コイルズ」(創元推理文庫)は、作者で選びました。豪華な共著ですね。
 風見潤・安田均編「世界SFパロディ傑作選」(講談社文庫)は、タイトル通りSF小説のパロディを集めたアンソロジー。作家陣は、ポール・アンダースン&ゴードン・ディクスン、フィリップ・ホセ・ファーマー、ロジャー・ゼラズニイなど。ゼラズニイの「吸血機伝説」は、別のアンソロジーで読んだことがあります。
 ホラーはこの2冊。
「異形コレクション 帰還」(光文社文庫)は、井上雅彦監修のアンソロジー。これは廣済堂文庫から光文社文庫に移った最初の本です。太田忠司、友成純一、小中千昭、田中文雄などなど、相変わらずの豪華メンバーです。
 コリン・ウィルスン著「ロイガーの復活」(ハヤカワ文庫NVモダンホラーセレクション)は、同じ話が収録された本(アンソロジーだったと思います)を持っているのですが、単体の本を見つけてしまい衝動買い。
「シートン動物記 普及版15」(評論社)内山賢次訳は、ジェヴォーダンのラ・ベート、フランスの狼王クールトーの2頭の狼の話が乗っているので購入しました。シートンがクールトーの話を書いているのは知っていたのですが、ラ・ベートの話も書いていたのは知りませんでした。
 四天王寺ではSFマガジンを3冊買いました。1982年8・9月号と1985年4月号です。
 前者はジョージ・R・R・マーティンの「ナイトフライヤー」が前後編で掲載されているものです。
 後者はダニエル・F・ギャルイ(ガロイ)の「今宵、空は落ち」の前編が掲載されています。後編だけ読んだことがあるので、これで全編読むことができます。あと、ジョージ・アレック・エフィンジャーの「まったく、何でも知ってるエイリアン」が掲載されていたのは嬉しい誤算でした。山本弘さんの本でタイトルだけ知っていたのですが、内容がどんなものか気になっていたんです。

 天神さんの古本まつりは13日まで、四天王寺秋の大古本祭は14日まで開催されています。……来年は日程ずらしてもらえませんかねぇ……。











2015年10月5日月曜日

『ウォッチャーズ』感想

『ウォッチャーズ』
ディーン・R・クーンツ著/松本剛史訳
文春文庫 初版1993年6月10日

 あらすじ・・・愛する人を次々失い絶望した男トラヴィスは、自殺しようと向かった森で一頭のゴールデンレトリーヴァーと出会った。そして正体不明の何者かに追われ、トラヴィスはレトリーヴァーを連れ街に戻った。まるで人間のような知性を持ったその犬に、トラヴィスは「アインシュタイン」と名付けた。
 偏執狂的な伯母に監禁されて育ったノーラは、ストーカーに襲われそうになった時アインシュタインに助けられ、トラヴィスと出会う。
  殺した相手から命の力を吸い取れると信じているイカれた殺し屋ヴィンス・ナスコは、偶然アインシュタインの存在を知り、手に入れようと追跡を始めた。
 NSA(国家安全保障局)のレム・ジョンソンは、バノダイン研究所から逃げ出した二頭の実験体を追跡していた。一頭は知能を人工的に高められたゴールデンレトリーヴァー犬。もう一頭は、醜悪で、凶暴で、奸智に長けた生物兵器「アウトサイダー」だ。
 行く先々で殺戮を繰り返しながら、アウトサイダーは犬を追い続ける。犬を殺すこと。それだけがアウトサイダーの目的だった。
 様々な存在から狙われるアインシュタインと「彼」を守ろうとするトラヴィスとノーラは、身元を偽り逃避行を続けるが、追手はすぐそこまで迫っていた。

 面白い! クーンツの作品では一番好きかもしれません。物語は最初から最後まで疾走するようで、中だるみしません。上下二分冊の分量をまったく感じさせませんでした。
 アインシュタインは勿論のこと、トラヴィス、ノーラ、ヴィンス、レムなど、登場人物は皆、魅力的です。アインシュタインを狙う者たちも、守る者たちも個性的な人物ばかりです。
 そしてなんといっても、この作品に登場するキャラクターの中で、一番魅力的なのが「アウトサイダー」です。ただの醜悪なモンスターと思っていたのに、その真実の姿を知った時、泣きそうになりました。そして最後の対決……。
 犬好きの人必読の本ですが、モンスター好きの人も必読です。

 作者のディーン・R・クーンツは、キングと並び称されるモダンホラー作家ですが、その作風は純粋なホラーというより、ジャンルミックスとよく言われています。売れない時代に様々なジャンルの小説を書いてきた経験が、メジャーになって才能として開花したみたいです。他には「ファントム」「ストレンジャーズ」「ドラゴンティアーズ」など読みましたが、どれも面白かったです。